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安全・防災

賃貸物件の洪水・浸水リスクをハザードマップで確認する方法——低層階物件選びの完全ガイド

2026-05-03

賃貸物件を選ぶ際に確認すべき「洪水・浸水リスク」とハザードマップの読み方を解説。国土交通省のハザードマップポータル・不動産重要事項説明での洪水リスク開示、1階・2階物件を選ぶ際の判断基準、洪水保険の考え方まで安全な賃貸選びのすべてをガイドします。

賃貸物件の洪水・浸水リスクをハザードマップで確認する方法——低層階物件選びの完全ガイド
#ハザードマップ#洪水#浸水#防災#物件選び
森

監修: 森 信幸エムアセッツ株式会社 代表取締役 / 宅地建物取引士(宮城県 第018212号)

目次

  1. 01なぜ賃貸物件の洪水・浸水リスクを確認すべきか
  2. 02ハザードマップの種類と確認方法
  3. 03洪水ハザードマップ
  4. 04土砂災害ハザードマップ
  5. 05津波ハザードマップ
  6. 06低層階(1・2階)物件を選ぶ際の洪水リスク判断
  7. 071階物件のリスクと判断基準
  8. 082階物件のリスクと判断基準
  9. 093階以上の場合
  10. 10内見時に確認すべき洪水・浸水リスクのポイント
  11. 11物件周辺の地形確認
  12. 12建物の外観確認
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  • 13管理会社への確認事項
  • 14洪水リスクと家賃の関係
  • 15火災保険(水災特約)の重要性
  • 16まとめ:洪水リスクを踏まえた賃貸物件選びのチェックリスト
  • なぜ賃貸物件の洪水・浸水リスクを確認すべきか

    近年、気候変動の影響により集中豪雨・台風による洪水・河川氾濫の頻度と規模が増大しています。過去には神奈川・長野・宮城・福島など広範なエリアで住宅浸水被害が発生した事例もあり、賃貸物件選びにおいて水害リスクへの意識が高まっています。

    賃貸物件を選ぶ際、多くの入居者が「駅からの距離」「間取り」「家賃」を重視する一方で、洪水・浸水リスクは見落とされがちです。しかし洪水被害が発生した場合、家財の損失・避難生活の長期化・引越し費用など多大なコストが発生します。

    賃貸物件における洪水リスクの確認は義務化されています:2020年から、不動産取引の重要事項説明において「水害ハザードマップにおける対象物件の所在地」の説明が義務化されました。物件契約前に宅地建物取引士から洪水リスクの説明を受けることができます。

    ハザードマップの種類と確認方法

    洪水ハザードマップ

    河川の氾濫や内水氾濫(雨水の排水不良)による浸水の想定深さを地図上に示したものです。

    確認方法:

    1. 国土交通省「ハザードマップポータルサイト」(https://disaportal.gsi.go.jp/)にアクセス
    2. 「重ねるハザードマップ」を選択
    3. 物件の住所を入力して浸水想定を確認

    浸水深の色分けの見方: | 浸水深(想定最大規模) | 色 | リスク | |---|---|---| | 0.5m未満 | 薄い黄色 | 床下浸水の可能性 | | 0.5〜1.0m | 黄色 | 床上浸水(1階は要注意) | | 1.0〜3.0m | オレンジ | 1階は全水没・2階床上まで | | 3.0〜5.0m | 赤色 | 2階以上が必要 | | 5m超 | 濃い赤 | 高層階でないと危険 |

    土砂災害ハザードマップ

    山・丘の近くの物件では、土砂崩れ・急傾斜地崩壊のリスクも確認が必要です。

    確認方法:同じポータルサイト内の「土砂災害」レイヤーで確認

    • •土砂災害警戒区域(イエローゾーン):土砂災害の危険がある区域
    • •土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン):著しい損害が生じる危険がある区域

    津波ハザードマップ

    海岸・港湾近くの物件や、標高の低い沿岸エリアでは津波リスクを確認します。

    確認方法:各市区町村が公開している「津波ハザードマップ」または同ポータルサイトで確認

    低層階(1・2階)物件を選ぶ際の洪水リスク判断

    1階物件のリスクと判断基準

    1階は洪水・浸水リスクが最も高い階層です。浸水被害が発生した場合、床下・床上浸水により家財が水没します。

    1階物件でも許容できる条件:

    • •浸水想定が「0.5m未満」(床下浸水のみの想定)
    • •河川から十分に距離があり、排水能力の高いエリア
    • •マンションの1階で、敷地が道路より高い場所にある
    • •物件の敷地が地盤嵩上げされている(周囲より高い地盤)

    1階物件を避けるべき条件:

    • •浸水想定が「1.0m超」
    • •河川・用水路に隣接または近接している
    • •過去に浸水実績のあるエリア
    • •地盤が周辺より低い「すり鉢状」の地形

    2階物件のリスクと判断基準

    2階は1階より大幅にリスクが下がりますが、浸水想定が3m超のエリアでは2階でも床上浸水になる場合があります。

    2階物件が安全な条件:

    • •浸水想定が「2.0m以下」
    • •水害ハザードマップで黄色(0.5〜1.0m)以下の区域

    3階以上の場合

    浸水想定が5m未満のエリアでは、3階以上は実質的に洪水リスクはほぼありません。ただし土砂災害リスクは別途確認が必要です。

    内見時に確認すべき洪水・浸水リスクのポイント

    物件周辺の地形確認

    • •物件が「窪地」にないか:周囲より低い土地は雨水が集まりやすく浸水リスクが高い
    • •近くに川・水路があるか:川から500m以内は氾濫リスクの確認が必要
    • •地下駐車場・地下室があるか:これらは浸水時に危険になる

    建物の外観確認

    • •建物外壁の「水位線」の痕跡:過去に浸水した建物には、壁に水位の痕(汚れ・変色)が残っていることがある
    • •玄関の「止水板」の有無:止水板が設置されている建物は、過去の浸水対策として設置された可能性がある(管理会社に確認)
    • •換気口の位置:換気口が低い位置にある建物は浸水で換気設備が破損する可能性がある

    管理会社への確認事項

    • •「この物件または周辺エリアで過去に浸水・冠水の被害はありましたか?」
    • •「重要事項説明書に洪水ハザードマップの情報は含まれますか?」(2020年から義務化)

    洪水リスクと家賃の関係

    洪水リスクの高いエリア(浸水想定が高い地域)の物件は、周辺相場より家賃が低い傾向があります。

    判断の考え方:

    • •家賃が低いことにはリスクとのトレードオフがある
    • •洪水リスクが高いエリアは「家賃が安い」だけでなく、被災時の家財・生活への被害リスクを含む
    • •洪水保険(火災保険の水災特約)の保険料も高くなる傾向がある

    火災保険(水災特約)の重要性

    賃貸向けの火災保険では、「水災特約」を付けることで洪水・浸水による家財の損害を補償できます。

    確認ポイント:

    • •管理会社指定の火災保険に「水災特約」が含まれているか確認する
    • •含まれていない場合は、任意で水災特約付きの火災保険を選択することを検討する
    • •浸水想定が高いエリアでは水災特約は特に重要

    まとめ:洪水リスクを踏まえた賃貸物件選びのチェックリスト

    • •[ ] ハザードマップポータルサイトで物件の浸水想定を確認した
    • •[ ] 浸水想定が1.0m超のエリアの1〜2階物件は慎重に判断した
    • •[ ] 物件周辺に川・水路・低地がないか地形を確認した
    • •[ ] 建物外壁に過去の浸水痕がないか確認した
    • •[ ] 管理会社に過去の浸水実績を確認した
    • •[ ] 重要事項説明書で洪水ハザードマップの情報を確認した
    • •[ ] 火災保険に水災特約が含まれているか確認した

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