近年、日本各地で豪雨による洪水・土砂災害・内水氾濫などの水害被害が増加しています。賃貸物件を選ぶ際、家賃・間取り・設備は必ずチェックするのに「水害リスク」を確認していない方は意外と多いのではないでしょうか。浸水した賃貸物件に住んでいると、家財の損害はもちろん、生活の継続が困難になる場合もあります。この記事では、賃貸不動産のプロとして、ハザードマップの使い方・水害リスクの高い地域の特徴・物件選びで注意すべきポイントを詳しく解説します。
近年増加する水害リスク。賃貸物件を選ぶ前に必ずハザードマップを確認しましょう。見方・注意すべき地域・物件選びの実践的なポイントを解説します。

監修: 森 信幸エムアセッツ株式会社 代表取締役 / 宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
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ハザードマップとは、自然災害(洪水・土砂崩れ・津波・高潮など)が発生した場合に被害が想定される地域と、その程度を地図上に示したものです。市区町村が作成・公開しており、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト(重ねるハザードマップ)」では全国どこでもオンラインで確認できます。
主なハザードマップの種類
住もうとしている地域がどのリスクに晒されているかを複数のマップで確認することが重要です。
洪水ハザードマップでは、浸水の深さが色分けで示されています。一般的な色分けの目安は以下の通りです。
| 浸水深 | 想定される状況 |
|---|---|
| 0.5m未満(薄黄色) | 床下浸水の可能性。1階の床上は被害を受けにくいが、道路が冠水する |
| 0.5〜1.0m(黄色) | 床上浸水の可能性。1階の生活空間に被害が出る |
| 1.0〜2.0m(橙色) | 1階全体が浸水する可能性。避難が必要 |
| 2.0〜3.0m(赤色) | 2階の床付近まで浸水する可能性。命に関わる危険性 |
| 3.0m以上(濃赤・紫色) | 建物の2階以上まで浸水する可能性。極めて危険 |
特に1〜2階に住む賃貸入居者にとって、浸水深が0.5mを超えるエリアは十分な注意が必要です。
ハザードマップを確認する前に、以下のような地形的特徴がある場所は水害リスクが高い傾向があります。
仙台市は東部に仙台東部道路沿いの低地・農地地帯が広がっており、東日本大震災(2011年)では津波被害を受けた地域もあります。広瀬川・名取川流域では大雨時の洪水リスクもあります。仙台市のハザードマップは仙台市公式サイトで確認でき、洪水・土砂災害・津波の各マップが公開されています。2026年現在も気候変動の影響で大雨の頻度が高まっており、郊外エリアや川沿いの物件を選ぶ際は必ず仙台市のハザードマップで確認することをお勧めします。
賃貸物件選びにおいて、ハザードマップの確認はもはや「やっておくとよいこと」ではなく「必須の事前調査」です。水害は一度発生すると生活再建に長期間かかります。家賃の安さや利便性だけでなく「安全に長く住めるか」という視点を加えて物件選びをすることが、将来後悔しない賃貸選びにつながります。
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