高齢者が賃貸を断られる理由
日本では65歳以上の高齢者が賃貸物件を申し込んでも、審査で断られることが多くあります。その主な理由は大きく3つです。
1. 孤独死リスクへの懸念 オーナーが最も恐れるのが、入居中に誰にも気づかれないまま死亡する「孤独死」です。特に一人暮らしの高齢者では、発見が遅れるほど原状回復費用がかさみます。事故物件となれば次のを探すのも困難になるため、オーナーがリスク回避のために敬遠するケースが多く見られます。
高齢を理由に賃貸の入居を断られるケースが後を絶ちません。なぜ審査が厳しいのか、その背景と対策を解説し、高齢者が安心して暮らせる物件の探し方を紹介します。

監修: 森 信幸エムアセッツ株式会社 代表取締役 / 宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
高齢の親の住まいを探しているご家族や、将来の住み替えを考えている方向けに、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の仕組み・費用・選び方を解説。一般賃貸との違いや老人ホームとの比較も含め、安心して選べる情報を提供します。
高齢になると賃貸審査が厳しくなるという現実があります。バリアフリー対応物件の選び方、入居審査を通りやすくするための準備、高齢者向けの住宅サービスまでを詳しく解説します。
賃貸で在宅介護を行う際の住宅改修ルール・大家交渉の進め方・介護保険の住宅改修費支給制度を詳しく解説。バリアフリー物件の選び方も紹介します。
外国人の方が賃貸物件の入居審査で苦労することがあります。審査で見られるポイントや、通過率を上げるための実践的な準備方法を解説します。
築年数が古い物件は家賃が安い反面、設備の古さや耐震性への不安も。内見時に必ず確認すべき設備チェックポイントと、築古物件のメリット・デメリットを解説します。
2. 収入・保証人の問題 定年退職後は年金が主な収入源となるため、賃料の支払い能力を懸念されることがあります。また、保証人となるべき子どもが遠方に住んでいたり、高齢者本人が保証人を立てられないケースも審査落ちにつながります。
難しい状況でも、準備次第で審査通過の可能性を高められます。
保証会社の活用 身元保証人を立てるのが難しい場合、民間の身元保証サービスや高齢者専門の保証会社を活用する方法があります。費用はかかりますが、オーナー側の不安を軽減するための有力な手段です。
緊急連絡先と見守りサービスの提示 親族・ケアマネージャー・民生委員など複数の緊急連絡先を提示できれば、審査が通りやすくなります。また、スマートフォンアプリや離れた家族が状況確認できる見守りサービス加入を申し込み時に伝えると好印象を与えられます。
家賃前払いや保証金の積み増し 敷金を通常より多めに積む、あるいは数か月分を前払いするという提案も、オーナーのリスク軽減につながり審査が柔軟になることがあります。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) 介護・生活支援サービスが付いた民間賃貸住宅です。入居条件が通常の賃貸より柔軟で、見守りや安否確認サービスが標準で備わっています。自立度が高い高齢者でも入居できるタイプがあります。
シルバーハウジング 公営住宅の一種で、バリアフリー設計かつ生活援助員(LSA)が常駐しています。費用が比較的抑えられるため、年金収入のみの方でも検討しやすいです。都道府県や市区町村が供給しており、募集時期に注意が必要です。
UR賃貸住宅 独立行政法人「UR都市機構」が運営する賃貸住宅は、礼金・仲介手数料不要、保証人不要、更新料なしが大きな特徴です。年齢による入居制限がなく、所定の収入(月額家賃の4倍以上)を証明できれば申し込めます。バリアフリー対応の「高齢者向け優良賃貸住宅」タイプも選択できます。
高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃) バリアフリー設備が整った民間賃貸住宅で、行政から認定を受けたものです。緊急通報サービスや生活相談員の配置が義務付けられています。所得に応じた家賃補助が受けられる場合もあります。
住みやすさを長期間維持するには、物件のバリアフリー設備を入念にチェックすることが重要です。
内見の際には車椅子や歩行器を想定した動線を実際に歩いて確認することをおすすめします。
居住支援法人・居住支援協議会 高齢者の住まい確保を支援するNPOや社会福祉法人が「居住支援法人」として各都道府県に登録されています。入居前の相談から保証問題の解決まで無料でサポートしてもらえるケースがあります。
セーフティネット住宅(登録制度) 国土交通省が推進する「住宅セーフティネット制度」では、入居を拒まない高齢者受け入れOKの賃貸住宅が登録・公開されています。「セーフティネット住宅情報提供システム」から検索可能です。
地域包括支援センター 介護や生活支援の相談窓口として設置されていますが、住まいの問題も相談できます。ケアマネージャーや社会福祉士が地域の住宅情報を案内してくれることがあります。
高齢者が賃貸を探すうえでの壁は確かにありますが、適切な物件タイプを選び、保証や見守りサービスを活用することで状況を大きく改善できます。まずはUR賃貸やセーフティネット住宅といった制度的なサポートが整った選択肢を調べることから始めてみましょう。早めに動き出すほど選択肢が広がります。
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高齢になると賃貸物件の入居審査が通りにくくなります。拒否される背景・有効な対策・高齢者向け住宅制度について不動産のプロが詳しく解説します。