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安全・防災

賃貸の水害被害後の保険請求と修繕手続き完全ガイド——台風・浸水時に借主がすべき行動

2026-04-17

台風や大雨による賃貸住宅の浸水・水害被害。保険請求の手順、貸主と借主の費用負担の分け方、修繕依頼のポイントを被害発生直後からの時系列で解説します。

賃貸の水害被害後の保険請求と修繕手続き完全ガイド——台風・浸水時に借主がすべき行動
#水害#台風#保険請求#火災保険#浸水対策#賃貸トラブル
森

監修: 森 信幸エムアセッツ株式会社 代表取締役 / 宅地建物取引士(宮城県 第018212号)

目次

  1. 01賃貸住宅の水害被害——誰が何を負担するのか
  2. 02被害発生直後にすべき6つの行動
  3. 03保険請求の具体的な流れ
  4. 04貸主への修繕依頼と交渉のポイント
  5. 05水害に備えるための事前準備
  6. 06まとめ:被害発生後は記録と連絡が最優先

賃貸住宅の水害被害——誰が何を負担するのか

台風・集中豪雨・河川の氾濫による浸水被害は、近年その頻度が増しています。賃貸住宅に住んでいる場合、水害による被害は「建物・設備の損害」と「借主の家財・家電の損害」に分けて考える必要があります。

建物・設備の損害は原則として貸主(大家・管理会社)の責任範囲です。雨漏り修理・床の張り替え・壁クロスの補修・給排水設備の修繕など、建物自体の損害は貸主が加入している火災保険(建物部分)でカバーされます。

借主の家財・家電の損害は、借主が加入している「家財保険」(火災保険の家財特約)が対応します。賃貸の家財保険には、水災(浸水・洪水)による損害をカバーする「水災補償」が含まれているかどうかが重要です。

に加入した火災保険の保険証券を今一度確認し、水災補償の有無を確認しておきましょう。

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被害発生直後にすべき6つの行動

水害被害が発生したら、できるだけ早く以下の対応を進めることが重要です。

1. 安全の確認・避難を最優先 浸水が継続している場合や2次被害のリスクがある場合は、まず安全な場所に避難してください。家財の保護より命が最優先です。

2. 被害状況を写真・動画で記録 保険請求において最も重要なのが「証拠」です。浸水の痕跡(水位線)、家電・家財の損傷状況、床・壁・天井の損害を詳細に撮影してください。後からでは証拠が残りません。

3. 貸主・管理会社に速やかに連絡 水害被害を発見したら、貸主または管理会社に電話・メールで連絡します。被害内容・発生日時・状況を具体的に伝え、修繕対応の依頼と確認を行いましょう。

4. 保険会社に連絡・保険請求の手続き開始 加入している家財保険の保険会社に連絡し、水災補償の請求手続きを開始します。多くの場合、保険会社の専用窓口に電話すると手続きの流れを案内してくれます。

5. 被害品の廃棄は保険調査員の確認後に すぐに被害品を捨てたくなりますが、保険会社の調査員が現地確認するまでは廃棄しないでください。調査前に廃棄してしまうと、補償が受けられなくなる場合があります。

6. 罹災証明書の取得 市区町村の窓口で「罹災証明書」を取得しましょう。住宅の被害程度(全壊・半壊・一部損壊等)を公的に証明するもので、各種支援制度の申請に必要です。

保険請求の具体的な流れ

水災補償がある家財保険の保険請求は、以下のステップで進めます。

Step 1:保険会社に事故受付の連絡 保険証券に記載の連絡先または保険会社の事故受付専用ダイヤルに電話。発生日時・場所・被害概要を伝えます。

Step 2:必要書類の準備 一般的に必要な書類は以下です:

  • •保険金請求書(保険会社の所定様式)
  • •損害を証明する写真(被害品・浸水状況)
  • •見積書または修理代領収書
  • •罹災証明書(市区町村発行)

Step 3:現地調査・鑑定 損害額が大きい場合は、保険会社から損害調査員が派遣され、現地調査が行われます。

Step 4:補償額の決定・保険金の支払い 調査結果に基づき保険金額が決定され、指定口座に振り込まれます。受け取りまでの期間は通常2〜4週間程度です。

貸主への修繕依頼と交渉のポイント

建物・設備の損害については貸主に修繕を求める権利があります。民法により、賃貸住宅の修繕義務は原則として貸主にあります(民法606条)。

修繕依頼の際の注意点

  • •書面(メール・LINE等)で依頼を残す:口頭のみでは記録が残りません。メールや文書で依頼した事実を残しましょう。
  • •修繕完了までの仮住まい費用:修繕工事のために一時的に退去が必要な場合、宿泊費等の費用を貸主に請求できるケースがあります(民法611条)。
  • •修繕に時間がかかる場合は家賃減額を交渉できる:修繕未了の期間は使用できない部分に相当する家賃の減額を請求できる場合があります。

もし貸主が修繕に応じない場合は、各都道府県の「不動産相談センター」や「消費生活センター」に相談することも検討してください。

水害に備えるための事前準備

被害が起きる前の備えも重要です。

家財保険の「水災補償」を確認・追加する 現在加入中の保険で水災補償がついていない場合は、次回の更新時や途中変更で追加することができます。保険料の差は月数百円程度のことも多いため、水害リスクの高いエリアに住む場合は強く推奨します。

ハザードマップで浸水リスクを確認する 各市区町村が公表しているハザードマップで、居住地域の浸水想定区域・浸水深を確認しましょう。国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」で全国の情報を一括して調べられます。

大切なものは高い場所に保管する習慣を 通帳・印鑑・証明書類など重要な書類や、パソコン・カメラなど高価な電子機器は、日頃から棚の上段や押し入れの上部などに保管しておくと被害を軽減できます。

まとめ:被害発生後は記録と連絡が最優先

賃貸住宅の水害被害では、建物・設備の損害は貸主責任、家財の損害は借主の家財保険で対応するのが基本的な考え方です。

被害発生直後にやるべき最も重要な行動は「写真・動画による記録」と「貸主・保険会社への早期連絡」です。証拠が揃っていれば保険請求もスムーズに進みます。

万が一のときに慌てないよう、保険証券の内容を事前に確認し、水災補償の有無・補償限度額を把握しておきましょう。

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