新居に引っ越したその日から、仕事・勉強・動画視聴など、インターネット環境が整っているかどうかは生活の快適さを大きく左右します。しかし「光回線を申し込んだけど工事の開通まで1〜2ヶ月かかる」「内見時に確認しなかったら光回線対応物件ではなかった」など、入居後しばらくネットが使えない状況に困る人は少なくありません。この記事では、新居でのインターネット環境をスムーズに整えるための選択肢と手順を、賃貸不動産のプロとして詳しく解説します。
賃貸物件のインターネット環境の3パターン
賃貸物件のインターネット環境は、大きく3つのパターンに分かれます。内見・申込時に必ず確認しましょう。
物件内に光回線が引き込み済み(インターネット無料物件)
最近増えているのが「インターネット使用料込み」の物件です。建物全体に光ファイバーが引き込まれており、入居者は共用のWi-Fiルーターを利用するか、自室のLANポートにケーブルを差すだけですぐに使えます。工事不要・追加費用なしで使えるため最もスムーズですが、物件によっては回線速度が遅かったり、時間帯によって混雑する場合があります。
光回線対応物件(自分で契約が必要)
建物に光ファイバーが引き込まれているが、入居者が個別に光回線業者と契約する必要があるパターンです。申込から開通工事まで通常1〜2ヶ月かかります。早めに申し込むことが重要で、引っ越しが決まった時点で同時に申し込みを行うのがベストです。
光回線未対応物件
古い物件や建物オーナーが回線引き込みを許可していない物件では、光回線を引き込めない場合があります。この場合はホームルーターやポケットWi-Fiが選択肢になります。
光回線開通まで乗り切る「つなぎ」のネット手段
光回線の開通工事を申し込んだ後、工事日が来るまでの1〜2ヶ月のつなぎとして活用できる手段を紹介します。
- ・ポケットWi-Fi(モバイルWi-Fiルーター)の利用
- ・SIMカードで通信する小型のWi-Fiルーターです。月額3,000〜5,000円程度のプランが多く、持ち歩けるため外出先でも使えます。ただし、通信量に上限があるプランが多く、動画視聴を多くする場合は速度制限(低速化)に注意が必要です。
- ・スマートフォンのテザリング
- ・手持ちのスマートフォンをWi-Fiルーターとして使う「テザリング」機能を活用する方法です。追加費用が不要(プランによっては別途申請が必要)で、すぐに使えるのがメリットです。ただし、スマートフォンのバッテリーを多く消費するため、長時間の使用には向いていません。
ホームルーターという選択肢
光回線の工事が難しい物件や、工事をしたくない方にとって有力な選択肢が「ホームルーター」です。ホームルーターは、コンセントに挿すだけで使えるWi-Fiルーターで、5Gや4G LTEの電波を受信してWi-Fi環境を作り出します。
代表的なホームルーターには、NTTドコモのホームルーター「home 5G」、auの「Speed Wi-Fi HOME 5G」、SoftBankの「SoftBank Air」などがあります。月額4,000〜5,000円程度で、工事不要・契約当日から使えるのが最大のメリットです。
ただし、居住エリアの電波状況によって速度が大きく異なります。5G対応エリア内であれば光回線に近い速度が出ることもありますが、電波が弱いエリアでは速度が不安定になる場合があります。申し込み前に各キャリアのエリアマップで自分の住所の電波状況を確認することを強くおすすめします。
- ・工事不要でコンセントに挿すだけ
- ・月額4,000〜5,000円程度(2年縛り契約が多い)
- ・5G対応エリアであれば高速通信が可能
- ・電波状況によって速度差が大きい
- ・契約解除料(違約金)に注意
光回線を選ぶ場合の申込から開通までの流れ
光回線を契約する場合、申込から開通まで一般的に以下のステップになります。
対応プロバイダの確認と申込
物件が対応している光回線の種類(NTT東日本・NTT西日本の「フレッツ光」など)を確認し、希望するプロバイダ(インターネット接続業者)に申し込みます。光コラボ(NTT回線を卸売りするサービス)の「ドコモ光」「ソフトバンク光」「楽天ひかり」なども選択肢です。
工事日の調整
申込後、回線工事業者から連絡があり、工事日を調整します。繁忙期(3〜4月)は工事業者の予約が取りにくく、開通まで2ヶ月以上かかることがあります。なるべく引っ越し決定後すぐに申し込みましょう。
宅内工事と開通確認
工事当日は立ち会いが必要です(半日程度が目安)。工事完了後、ルーターを設定してインターネット接続を確認します。設定がわからない場合はプロバイダのサポートに電話すると丁寧に案内してもらえます。
速度・料金・使い方で選ぶインターネット環境まとめ
新居のインターネット環境を選ぶ際は、自分の使い方と物件の状況に合わせて最適な方法を選ぶことが大切です。在宅ワークや大容量データのやり取りが多い方には安定した光回線が最適です。引っ越しが多い方や賃貸期間が短い方には工事不要のホームルーターが柔軟に対応できます。外出が多く自宅でのネット使用が少ない方にはポケットWi-Fi+スマートフォンで十分なケースもあります。インターネット環境は一度契約すると変更しにくい部分もありますので、引っ越し前にしっかり比較・検討してから申し込みましょう。