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契約・手続き

高齢者・シニアが賃貸を借りる際の注意点——審査・契約・住宅確保給付制度の活用法

2026-04-20

高齢者が賃貸物件を借りる際に直面しやすい審査の壁・保証人問題・契約上の注意点を解説。住宅セーフティネット制度・高齢者向け優良賃貸住宅・見守りサービス付き住宅など利用できる制度も紹介。

高齢者・シニアが賃貸を借りる際の注意点——審査・契約・住宅確保給付制度の活用法
#高齢者#シニア#賃貸審査#住宅セーフティネット#保証会社
森

監修: 森 信幸エムアセッツ株式会社 代表取締役 / 宅地建物取引士(宮城県 第018212号)

目次

  1. 01高齢者の賃貸——「借りにくい」問題の現状
  2. 02なぜ高齢者は賃貸を断られやすいのか
  3. 03高齢者が賃貸審査を通過するためのポイント
  4. 04収入証明と貯蓄残高の提示
  5. 05保証会社の活用
  6. 06告知書・見守りサービスの活用
  7. 07高齢者向けの公的住宅・制度の活用
  8. 08住宅セーフティネット制度(登録住宅)
  9. 09高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)
  10. 10サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
  11. 11賃貸契約時の注意点
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緊急連絡先の確保
  • 13契約書の重要事項を確認する
  • 14住所・財産管理の準備
  • 15住宅確保給付金の利用
  • 16まとめ
  • 高齢者の賃貸——「借りにくい」問題の現状

    高齢者が賃貸物件を探す際、「年齢を理由に断られた」「保証人が見つからない」という困難に直面することが多い。国土交通省の調査では、民間賃貸住宅の約6割の大家が高齢者への入居を「拒否する」または「条件付きで拒否する」と回答している。本記事では、高齢者が賃貸を借りる際の現実的な対処法と利用できる制度を解説する。

    なぜ高齢者は賃貸を断られやすいのか

    貸主側が高齢者入居を敬遠する主な理由は以下の通りだ。

    1. 孤独死のリスク 一人暮らしの高齢者が室内で亡くなり、発見が遅れると「事故物件」となり次の入居者が付きにくくなる。

    2. 認知症への不安 認知症の進行により、家賃支払い・設備の適切な使用・近隣トラブルが発生することへの懸念。

    3. 連帯保証人の問題 親族が高齢化しており、連帯保証人を立てられないケースが増えている。

    4. 収入の不安定性 年金収入のみの場合、家賃滞納への不安を持つ貸主がいる(実際には年金は安定収入だが)。

    高齢者が賃貸審査を通過するためのポイント

    収入証明と貯蓄残高の提示

    年金受給証明書(年金通知書)と預貯金残高証明書を用意する。貯蓄が一定額あることを示すと、収入の安定性を補完できる。

    目安

    • •家賃2年分以上の預貯金残高があれば説得力が高まる
    • •年金受取額が家賃の3倍以上あれば収入要件を満たしやすい

    保証会社の活用

    連帯保証人が立てられない場合、保証会社を利用する。高齢者向けの保証会社(例:日本賃貸住宅管理協会系)では、年齢制限が比較的緩和されている場合がある。

    高齢者受け入れの保証会社の探し方

    • •不動産会社に「高齢者でも利用できる保証会社」を紹介してもらう
    • •自治体の住宅相談窓口で情報を得る

    告知書・見守りサービスの活用

    「万が一の際に早期発見の体制がある」ことを示すことで、貸主の孤独死リスクへの不安を軽減できる。

    • •定期的に家族・ケアマネージャーが訪問する体制があることを説明
    • •見守りサービス(地域包括支援センター・民間サービス)の加入を提案する

    高齢者向けの公的住宅・制度の活用

    住宅セーフティネット制度(登録住宅)

    2017年から始まった「住宅セーフティネット制度」では、高齢者・障害者・子育て世帯などの住宅確保要配慮者向けに、民間の空き家・空き室を活用した「登録住宅」が提供されている。

    特徴

    • •国が認定した住宅で、入居に際して一定の配慮がある
    • •都道府県が管理するデータベースで検索可能
    • •家賃補助制度(都道府県・市区町村による)を利用できる場合がある

    検索方法:「セーフティネット住宅情報提供システム」(国土交通省)で検索

    高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)

    国・地方公共団体の補助を受けて建設された、高齢者専用の賃貸住宅。

    特徴

    • •バリアフリー設計(段差なし・手すり付き)
    • •緊急通報システム設置
    • •家賃補助制度がある場合がある(所得により)

    申込みは都道府県・市区町村の住宅担当窓口へ。

    サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

    60歳以上を対象とした賃貸型の高齢者住宅で、生活相談員の常駐・安否確認サービスが義務付けられている。

    特徴

    • •月額費用は家賃+サービス費で10〜25万円程度
    • •要支援・要介護状態でも継続して居住できる
    • •介護保険サービスを組み合わせて利用可能

    ただし、介護が必要な段階になってから探すのではなく、元気なうちに選択肢として把握しておくことが重要だ。

    賃貸契約時の注意点

    緊急連絡先の確保

    高齢者向けの賃貸審査では、緊急連絡先(家族・親族・後見人など)の提供を求められる。

    緊急連絡先がいない場合

    • •行政書士・弁護士に「身元保証人代行サービス」を依頼する
    • •社会福祉協議会の「生活福祉資金」や「日常生活自立支援事業」を活用

    契約書の重要事項を確認する

    高齢者が特に確認すべき契約上の注意点は以下の通り。

    解約条件 施設入所・死亡の場合に、契約をどう処理するかを事前に明確にしておく。

    相続人・後見人との連絡体制 万が一の際に、誰が誰に連絡するかを契約書または覚書に明記しておく。

    住所・財産管理の準備

    認知症への備えとして、任意後見契約(元気なうちに後見人を指定する制度)の検討もあわせて行う。

    住宅確保給付金の利用

    失業・収入減少により住宅を失う恐れがある場合、市区町村の自立相談支援機関を通じて「住宅確保給付金」を申請できる。

    支給条件(概要)

    • •離職・廃業後2年以内、または収入が著しく減少している
    • •求職活動を行っている(原則)
    • •収入・資産要件を満たしていること

    支給額:家賃(上限あり)が原則3ヶ月(最長9ヶ月)支給される

    まとめ

    高齢者の賃貸探しは確かにハードルが高いが、公的制度の活用・保証会社の利用・貸主への積極的な情報提供によって解決できる道は広がっている。まず自治体の住宅相談窓口または地域包括支援センターに相談することが、利用できる制度を把握する最短ルートだ。元気なうちに選択肢を調べておき、必要な時にスムーズに動けるよう準備しておこう。

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