賃貸物件からの退去時に「思わぬ高額請求が来た」というトラブルは、今も絶えません。退去費用をめぐる紛争を防ぐための基準となるのが、国土交通省が策定した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」です。2011年以降改訂が重ねられ、2026年現在も賃貸トラブルの判断基準として広く参照されています。今回は最新の考え方をもとに、借主として知っておくべき知識を整理します。
ガイドラインの位置づけと法的効力
まず重要な点として、国土交通省の原状回復ガイドラインは「法律」ではなく「行政指針」です。裁判所が必ずこれに従う義務はありませんが、実務上は賃貸借トラブルの解決における重要な参考基準として、・オーナー・借主の三者が参照する共通の土台となっています。



