転貸・民泊とは何か
賃貸住宅を借りている入居者が、その部屋を第三者に貸し出す行為を「転貸(又貸し)」といいます。たとえば、自分が借りているマンションの一室を友人に有料で貸したり、Airbnbなどの民泊プラットフォームに登録して旅行者を泊めたりする行為がこれにあたります。
民泊とは、住宅の空き部屋や空き家を活用して旅行者などに有料で宿泊サービスを提供するビジネスモデルです。2018年に施行された「住宅宿泊事業法(民泊新法)」によって一定のルールのもとで合法化されましたが、あくまで「自分が所有する住宅」または「貸主の許可を得た住宅」に限られます。賃貸住宅を貸主の許可なく民泊に使うことは、転貸禁止規定に明確に抵触します。
民法と賃貸借契約による禁止の根拠
転貸が禁止される最大の根拠は、民法第612条にあります。同条は「賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲渡し、又は賃借物を転貸することができない」と規定しています。つまり、貸主の承諾なしに部屋を第三者に使わせることは、法律上も明確に禁じられているのです。
さらに、ほぼすべての賃貸借契約書には「転貸禁止条項」が明記されています。これは民法の規定を契約上も確認的に定めたものであり、違反した場合には契約解除の正当な事由となります。貸主は承諾なき転貸を理由に、入居者に対して賃貸借契約を解除し、退去を求めることができます。



