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日常生活

認知症グループホームと一般賃貸の違い——親の住まいを考える家族のための選択肢比較ガイド

2026-06-18

認知症の親の住まいを考えるとき、一般賃貸と認知症グループホーム(共同生活援助)のどちらが適切か。費用・サービス内容・入居条件の違いをわかりやすく比較します。

認知症グループホームと一般賃貸の違い——親の住まいを考える家族のための選択肢比較ガイド
#グループホーム#認知症#高齢者#介護#住まい選び#賃貸#介護保険
森

監修: 森 信幸エムアセッツ株式会社 代表取締役 / 宅地建物取引士(宮城県 第018212号)

目次

  1. 01認知症が進んだ親の住まいを考えるとき
  2. 02認知症グループホームとは
  3. 03一般賃貸との主な違い
  4. 04費用の比較
  5. 05介護・見守りサービスの有無
  6. 06安全性と緊急対応
  7. 07入居の自由度
  8. 08どちらが向いているか——判断の基準
  9. 09一般賃貸からグループホームへの移行タイミング
  10. 10グループホーム入居までの一般的な流れ
  11. 11施設見学時のチェックポイント
  12. 12まとめ
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認知症が進んだ親の住まいを考えるとき

親が認知症と診断され、「一人暮らしが難しくなってきた」「一般の賃貸物件で生活を続けることが困難になってきた」と感じたとき、多くの家族が次の住まいについて検討を始めます。

この記事では、「認知症グループホーム(認知症対応型共同生活介護)」と「一般の賃貸住宅」の違いを整理し、それぞれに向いているケースを解説します。

認知症グループホームとは

認知症グループホーム(正式名称:認知症対応型共同生活介護)は、認知症と診断された高齢者が5〜9人程度の小規模な単位(ユニット)で共同生活を送る介護保険サービス施設です。

介護スタッフが常駐し、料理・掃除・洗濯などの日常生活を入居者と一緒に行いながら、認知症の症状に合わせたケアを提供します。「施設」ではなく「住居」に近い環境で生活することで、認知症の進行を緩やかにする効果が期待されています。

入居条件の主な要件(2026年時点)

  • •要支援2以上または要介護1以上
  • •認知症の診断があること
  • •施設の所在する市区町村に住民票があること(地域密着型サービスのため)

一般賃貸との主な違い

費用の比較

認知症グループホームの月額費用は、介護保険の自己負担額(所得により1〜3割)+居住費+食費+日常生活費を合計すると、一般的に月額12〜20万円程度かかります。

一般の賃貸住宅(1K・1DK)の場合、家賃5〜10万円に加えて食費・光熱費・介護サービス費(訪問介護など)が別途かかります。在宅介護を続ける場合の総コストは生活スタイルにより異なりますが、介護度が高くなるほど在宅サービスの費用が増加します。

介護・見守りサービスの有無

最大の違いは24時間の介護スタッフによるサポートの有無です。グループホームでは常駐スタッフが日常生活を支援しますが、一般賃貸では自ら介護サービスを手配する必要があります。認知症が進行した場合、一般賃貸では一人暮らしに必要な判断能力・生活管理能力が失われるリスクがあります。

安全性と緊急対応

グループホームでは夜間も含めてスタッフが常駐しており、転倒・徘徊・誤嚥などの緊急事態に即対応できる体制が整っています。一般賃貸では見守りサービス(センサー・定期連絡)を別途契約することは可能ですが、緊急時の即応性はグループホームに及びません。

入居の自由度

一般賃貸は「いつでも入居・退去できる」自由度が高いです。グループホームは定員があり、希望施設に空きがあるかどうかによって入居タイミングが左右されることがあります。地域密着型サービスであるため、住民票のある市区町村内の施設しか選べない制約もあります。

どちらが向いているか——判断の基準

一般賃貸が向くケース

  • •軽度の認知症で日常生活の多くを自分で行える状態
  • •家族が近くに住んでおり、日常的な見守りができる
  • •訪問介護・デイサービスを使いながら在宅生活を維持できる
  • •本人が「住み慣れた場所で暮らしたい」という意思を持っている

グループホームが向くケース

  • •中〜重度の認知症で一人での生活管理が難しくなっている
  • •家族が遠方に住んでいるか、日常的な介護が困難な状況
  • •徘徊・夜間の不安行動など、安全面で一般賃貸での生活が心配な状態
  • •要支援2以上の介護認定を受けている

一般賃貸からグループホームへの移行タイミング

多くの家族が「もう少し様子を見てから」と判断を先延ばしにしがちですが、グループホームへの入居を検討するタイミングとして次のサインが参考になります。

  • •食事を忘れる・火を消し忘れるなど生活の基本動作に支障が出てきた
  • •外出後に帰宅できなくなった(徘徊が始まった)
  • •服薬管理が自分でできなくなった
  • •訪問介護のみでは対応が難しい状態になった

これらのサインが見られたら、かかりつけ医や地域包括支援センターに相談し、グループホームへの移行を本格的に検討することをおすすめします。

グループホーム入居までの一般的な流れ

  1. 介護認定の確認・申請:要支援2以上または要介護1以上の認定が前提。未申請なら市区町村の窓口で要介護認定を申請する
  2. 地域包括支援センター・ケアマネジャーへの相談:本人の状態に合う施設の候補を紹介してもらう
  3. 施設見学:できれば複数の施設を比較見学する(後述のチェックポイント参照)
  4. 申し込み・面談:本人の健康状態や認知症の症状について施設側と面談する。主治医の診断書が必要になることが多い
  5. 契約・入居:空きがあれば契約へ。満室の場合は待機登録となる

人気のある施設では待機期間が発生することがあるため、「必要になってから探す」のではなく、在宅生活に不安を感じ始めた段階で見学だけでも済ませておくと、いざというときの移行がスムーズです。

施設見学時のチェックポイント

見学の際は、パンフレットだけでは分からない次の点を自分の目で確認したいです。

  • •入居者の表情が穏やかか、スタッフとの会話が自然か
  • •食事の内容と、入居者が調理や配膳に参加できているか
  • •居室の広さ・明るさ・持ち込める私物の範囲
  • •医療連携体制(協力医療機関の有無、看取り対応の方針)
  • •月額費用の内訳と、おむつ代・理美容代など別途かかる費用
  • •退去要件(症状が重くなった場合や長期入院した場合の扱い)

特に退去要件は見落としやすいです。「医療的ケアが常時必要になったら退去」という方針の施設も多いため、その先の住まいの選択肢まで含めて確認しておくと、再び住み替えに迫られたときに慌てずに済みます。

まとめ

認知症グループホームと一般賃貸はどちらが「良い」ではなく、認知症の進行度・本人の意思・家族のサポート体制・費用などを総合的に考えて選ぶものです。一般賃貸での在宅生活が難しくなったサインを見逃さず、早めに地域包括支援センターや介護相談窓口に相談することが、適切なタイミングでの移行につながります。

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