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店舗付き住宅の賃貸——1階が店舗・2階が住居の物件を住居専用で借りる方法と注意点

2026-08-07

店舗付き住宅(店舗兼住宅)は1階が商業スペース、2〜3階が居住スペースの構造が多く、住居専用での賃貸も可能な場合があります。用途地域の制限・賃料設定の特殊性・住居部分のみ借りる交渉方法まで、借りる前に知るべきポイントを解説します。

店舗付き住宅の賃貸——1階が店舗・2階が住居の物件を住居専用で借りる方法と注意点
#店舗付き住宅#店舗兼住宅#物件タイプ#用途地域#住居利用#賃貸#職住一体
森

監修: 森 信幸エムアセッツ株式会社 代表取締役 / 宅地建物取引士(宮城県 第018212号)

目次

  1. 01店舗付き住宅とは——商業・居住が一体となった物件タイプ
  2. 02住居部分だけを借りる「住居専用利用」の可能性
  3. 03用途地域と居住利用の制限
  4. 04店舗付き住宅を住居のみで借りる際の家賃交渉
  5. 05内見時のチェックポイント
  6. 06店舗付き住宅が向いている人

店舗付き住宅とは——商業・居住が一体となった物件タイプ

店舗付き住宅(店舗兼住宅)とは、1棟の建物内に店舗スペースと居住スペースが組み合わさった住宅形態です。一般的には1階が店舗(商店・事務所・診療所など)、2〜3階が住居として設計されており、もともとは商売をしながら住む「職住一体」のライフスタイルを前提に建てられた物件です。

日本では商店街の一角や住商混在地域に多く見られ、昭和期の下町や地方都市の中心商業地に現存するケースが多くあります。近年は店舗スペースの需要低下に伴い、住居専用または住居と作業スペースの複合利用を目的に借りる方も増えています。

住居部分だけを借りる「住居専用利用」の可能性

店舗付き住宅を住居のみで賃貸借する場合、以下の2つのパターンがあります。

パターン1: 住居部分のみを賃貸するケース

オーナーが1階店舗と2〜3階住居を別々に賃貸に出しているケースです。この場合、入居者は住居部分(2〜3階)のみを契約し、1階の店舗は別のテナントが借りるか、または空き店舗のままとなります。賃料は住居部分のみの相当額が設定されており、一般的な賃貸マンションと同様の交渉が可能です。

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パターン2: 建物全体を一棟で賃貸するケース

1棟まるごとの賃貸物件として募集されており、入居者が1階店舗と住居の両方を使用する前提となっているケースです。この場合、店舗スペースを使用しない(または倉庫・趣味部屋として使用する)つもりでも、賃料は店舗スペース込みで設定されているため、割高に感じることがあります。

用途地域と居住利用の制限

店舗付き住宅を借りる前に必ず確認すべきなのが「用途地域」です。

日本の都市計画法では土地の用途を13種類に区分しており、それぞれに建てられる建物の種類と用途が制限されています。住居系の用途地域(第1種低層住居専用地域〜準住居地域)に立地する店舗付き住宅は、住居利用に問題ありませんが、商業系・工業系の用途地域(商業地域・近隣商業地域・準工業地域など)に立地する物件も多く存在します。

住居利用における用途地域の影響

  • •第1種・第2種住居地域、準住居地域: 住居利用は問題なし。店舗の面積制限あり
  • •近隣商業地域・商業地域: 住居利用は可能だが、周辺の商業活動による騒音・人通りへの影響を内見時に確認
  • •準工業地域: 住居利用可能だが、工場・倉庫が隣接する可能性があるため環境確認が重要

用途地域は物件の「登記事項証明書」や市区町村の都市計画情報で確認できます。賃貸契約前に管理会社・仲介業者に確認を依頼しましょう。

店舗付き住宅を住居のみで借りる際の家賃交渉

店舗スペースが付いている分、家賃が割高に設定されているケースがあります。以下のポイントを押さえた上で交渉を進めましょう。

1. 店舗部分を使用しないことを明示する 住居のみを目的として入居することを明確に伝え、店舗スペースを倉庫・物置として使用する場合でも、その旨を事前に合意しておくことが重要です。用途外使用はトラブルの原因となるため、契約書に明記してもらうことを求めてください。

2. 空き店舗期間が長い物件は交渉余地あり

1階店舗が長期間空いている物件は、オーナーにとって収益性が低い状態です。住居部分のみを希望する入居者であっても、安定した家賃収入の確保という観点から、家賃交渉に応じてもらえる可能性があります。

3. 周辺相場との比較

同エリアの一般賃貸マンション・アパートの家賃相場と比較し、店舗付き住宅の住居部分の家賃が妥当かどうかを確認します。店舗スペースの面積分だけ余計に支払っていないかを検証することが交渉の根拠になります。

内見時のチェックポイント

店舗付き住宅を内見する際は、住居部分の確認に加えて以下の点を重点的に確認します。

住居部分の独立性

  • •1階店舗と住居部分の動線が完全に分離されているか
  • •1階から住居へのアクセスが店舗スペースを通らずにできるか(専用の階段・入口があるか)
  • •店舗が空いている場合、空き店舗から住居部分への侵入リスクはないか

騒音・環境

  • •1階が店舗(または隣接テナント)の場合、営業時間中の騒音・においが住居部分に伝わらないか
  • •周辺の商業活動や人通りの時間帯別の状況を確認

設備の共用・分離

  • •電気・ガス・水道のメーターが住居部分と店舗部分で分離されているか
  • •共用の場合、光熱費の按分方法はどうなっているかを確認

建物の管理状態

  • •1階店舗が長期空室の場合、空き店舗の管理(鍵・清掃・雨漏り対応)はオーナー側が行うか
  • •エントランス・外壁の管理状態

店舗付き住宅が向いている人

店舗付き住宅の賃貸は、以下のようなニーズを持つ方に向いています。

  • •フリーランス・自営業者で住居兼作業スペースが欲しい方(用途確認が必要)
  • •広い収納スペースや趣味部屋として1階を活用したい方
  • •将来的に1階で自分のビジネスを始めたいと考えている方
  • •下町・商店街エリアの独自の雰囲気を好む方
  • •一般的な集合住宅よりも広いスペースをコスト抑えめで確保したい方

ただし、店舗スペースを住居・作業以外の用途(例: 無許可の飲食店・教室など)で使用する場合は、用途地域の制限・消防法・食品衛生法などの法令確認が別途必要になります。賃貸契約における用途制限と法令遵守については、管理会社または仲介業者に相談することをおすすめします。

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