「太陽光パネルや蓄電池は設置できないけれど、再生可能エネルギーを使いたい」——そう思っている賃貸住まいの方も多いのではないでしょうか。実は、物件に設備を一切取り付けなくても、電力会社やプランを選ぶだけで、再生可能エネルギー由来の電力を使うことができます。
賃貸住まいでも自分で電力会社を選び、再生可能エネルギー由来の電力プランに切り替えることができます。選び方・費用・注意点・環境効果をわかりやすく解説します。

監修: 森 信幸エムアセッツ株式会社 代表取締役 / 宅地建物取引士(宮城県 第018212号)
「太陽光パネルや蓄電池は設置できないけれど、再生可能エネルギーを使いたい」——そう思っている賃貸住まいの方も多いのではないでしょうか。実は、物件に設備を一切取り付けなくても、電力会社やプランを選ぶだけで、再生可能エネルギー由来の電力を使うことができます。
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このコラムでは、賃貸住まいが再エネ電力プランに切り替える方法、費用の目安、環境効果、選ぶ際のポイントを解説します。
2016年の電力自由化以降、一般家庭でも電力会社を自由に選べるようになりました。賃貸物件でも、管理会社や大家の許可を取る必要はなく、入居者が自分で電力会社と契約することができます。
ただし、一部の賃貸物件では「一括受電サービス」が導入されており、建物全体でひとつの電力会社と契約しているケースがあります。その場合は個別の切り替えができないことがあるため、入居時に契約書や管理会社に確認しましょう。通常の賃貸住宅(各戸に個別の電力メーターがある物件)では、自由に切り替えが可能です。
再生可能エネルギー由来の電力プランとは、太陽光・風力・水力・バイオマスなどの再生可能エネルギー源から発電された電力、またはそれと同等の証書(再エネ証書)で賄われる電力サービスです。
実質再エネプラン(証書型) 電力会社が市場から電力を調達しつつ、同量の再生可能エネルギー証書(J-クレジット・非化石証書など)を購入することで「実質的に再エネ100%」とするプランです。多くの新電力会社が採用しており、通常プランと価格が近いものも多くあります。
直接再エネ電力プラン 太陽光や風力発電所から直接電力を調達する「物理的な再エネ」プランです。電源の追跡性が高く、環境価値がより明確ですが、供給量の制約から価格がやや高めになることがあります。
電力プランの切り替えは、工事や手続きの手間が少なく、比較的簡単に行えます。
「再エネは高い」というイメージがありますが、実際は電力会社や使用量によって異なります。
割増分の目安
電力自由化の競争が進んだ結果、再エネプランと通常プランの価格差は縮まっています。使用量が少ない一人暮らしでは月100〜500円程度の差に収まることが多く、「環境への配慮」に対するコストとして許容できる範囲と感じる方も多いでしょう。
一方で、夜間プランや太陽光割引のある電力会社を選ぶと、生活パターンによっては現在より電気代が安くなるケースもあります。再エネプランと節電プランを兼ねた商品を選ぶのがベストです。
電力自由化後、規模の小さな新電力会社が廃業・撤退するケースが増えています。特に電力市場の高騰期には、燃料調達コストを賄えずに事業停止となった会社もあります。申し込み前に会社の設立年・資本規模・口コミ・業界評判を確認しましょう。
プランによっては一定期間内の解約に違約金が発生するものがあります。引越し時に再度切り替えが必要になることも多いため、解約手数料の有無は事前に確認してください。
同じ「再エネプラン」でも、証書の種類・電源の種類・トレーサビリティ(追跡性)は異なります。環境意識が高い方は、電源構成や証書の透明性を公開している会社を優先しましょう。
太陽光パネルの設置や大規模なリノベーションは賃貸では難しくても、電力会社を選ぶだけで自分の消費電力をグリーン化できます。日本の一般家庭の電力消費に伴うCO2排出量は年間約1〜2トンとされており、再エネ電力に切り替えることはその大部分を削減する効果が期待できます。
電力の切り替えは、賃貸住まいでも実行できる最も手軽かつ継続的な環境貢献のひとつです。引越しのタイミングや電力会社の更新時期を機に、ぜひ一度見直してみてください。
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